心筋梗塞とは、冠状動脈の一部の血液の流れがとだえたために、その部分の心筋に栄養や酸素の不足が生じて心筋細胞が死滅し腐ってしまう病気です。
通常は急性に起こる「急性心筋梗塞 」のことを指し、死亡率が非常に高く、発症した方の3割が死に至る恐ろしい病気です。日本人の病気別死亡順位の第2位は心臓病ですが、その中でも心筋梗塞によるものが最も多くを占めています。
一般に動脈硬化の進んだ高齢者に多く、女性よりも男性に起こりやすい病気です。
心筋梗塞の原因
心筋梗塞の発症は、食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣が大きく関係しています。たとえば、動物性脂肪の多い高カロリー食は、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を増やし、過酸化脂質を増加させます。それらが血管壁に付着して血管を詰まらせたり、血管が破れたりする原因になります。すべての危険因子を避けて暮らすというのも現実的には難しいですが、生活習慣を見直し、予防する事が大切です。
心筋梗塞は、食後、入浴前後、飲酒後、寒い日の早朝、真夏で脱水症状になりやすい時などに起きやすいですので、十分注意が必要です。
心筋梗塞の症状
急性の心筋梗塞では、発作が30分以上、数時間続くこともまれではありません。前胸部中央、心臓部に突然激痛が起こり、痛みは、しめつけられるような痛みで、狭心症よりも強く、不快感の強い痛みがあります。痛みは持続的で一般には数十分から数時間に及びます。そして冷や汗が出て、顔面蒼白となります。
発作後数時間経つと、心臓機能不全症状があらわれ、不整脈、呼吸困難、むくみ、発熱を伴うこともあります。病状がいったん落ち着いても、1~2ヶ月のあいだに、ふたたび発作が起きることも多く、2~3週間目に髄膜炎や心嚢炎が起こることもあります。この場合も、胸の痛みが起こり熱が出ます。
心筋梗塞の予防法
心筋梗塞の予防は、良くない生活習慣を改善することが大切です。
- 肥満を解消する
- 食生活を改善する(バランスのよい食事をとる)
- 塩分・糖分・脂肪分を取り過ぎに注意する
- お酒(アルコール)の飲みすぎに気をつける
- 禁煙する
- 適度な運動をする
- 規則正しい生活を送り、休息をとる
- ストレスをためない
- 定期的に検査を受ける