逆流性食道炎、胃炎、胃、十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、便秘症などの診療を行っております。
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、食道へ胃酸が逆流することによって起こる食道の炎症です。
胃液には胃酸が含まれていますが、胃酸はpH1.0~1.5と非常に強い酸性を示します。これが中性に保たれている食道に逆流すると、食道の粘膜に炎症を起こします。
高齢者に多く発症する病気とされていますが、若い人にも多く起こり、近年、日本人に増えています。
原因
- 食生活の欧米化
- タバコ
- 飲酒
- 肥満
- 過度のストレス
- 刺激の強い食べ物の摂取
- 姿勢のゆがみ
症状
- 胸焼け
- げっぷ
- のどや胸の違和感、つかえた感じがする。
- 歯軋り
- 胃もたれ、胃の不快感
- 耳の後ろが痛くなる。
- 背中の痛み
- 腹部の張り
この内のどれかひとつの症状が表れる場合もあれば、二つ以上表れる場合もあります。
予防法
食事の見直し
暴飲暴食に気を付け、脂肪分の取りすぎに注意し、香辛料やチョコレートなどの刺激物、アルコールの摂取を控えましょう。
姿勢の見直し
逆流性食道炎は姿勢のゆがみも原因の一つに考えれます。
前かがみの姿勢を続けないように気を付け、猫背になっていないか意識しましょう。
また、足を組んだり、横座りは背骨を歪めますので注意しましょう。
十二指腸潰瘍
胃液が十二指腸の内側の粘膜を消化することで、粘膜より下の層が傷ついてしまう病気です。主にストレスによる胃酸過多によって、球部の粘膜が傷つけられることで発症します。
とくに胃の働きが活発で、胃酸の分泌量が多い人によく起こり、20~30歳代の比較的若い方に多くみられます。
胃潰瘍は高齢者にもみられますが、十二指腸潰瘍はの若い人によく起こります。
原因
- ヘリコバクター・ピロリ菌の感染
- 過労、睡眠不足、過度のストレス
- 刺激の強い香辛料や熱過ぎたり冷たすぎる飲食物を摂取し続けた場合
- 喫煙
- 飲酒
- 暴飲暴食
- 刺激の強い食べ物、コーヒーの飲み過ぎ
- ステロイドなどの強い薬の長期にわたる服用
現在は十二指腸潰瘍の約9割が、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因と考えられています。ピロリ菌感染が認められた患者さまには保険で除菌療法が認められています。
症状
- げっぷ
- 胸やけ、胸のむかつき
- 食欲不振
- 体重減少
- 空腹時に胃部の痛みを感じる
- 潰瘍部分の出血によって吐血や黒色便がみられる
- 患部に穴が開いてしまうことによる、突発的な激しい腹痛
痛みは胃酸が潰瘍を刺激することによって起こると考えられますが、痛みの程度と潰瘍の重症度は必ずしも一致しません。
人によって症状はまちまちで、ときにはまったく症状の現れない人もいます。自覚症状と病状の程度にはずれがありますから、定期的に検診を受けることが大切です。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群(IBS)とは、大腸や小腸にポリープや炎症など病的な異常が見つからないのに、下痢や便秘などの便通異常と腹痛やおなかの張りなどの腹部症状をきたす症候群です。
ビジネスマンをはじめ、更年期や若い女性、小児など、近年、過敏性腸症候群を発症する人が増えており、消化器内科を受診する患者さんの約半数が、過敏性腸症候群だという説もあります。また、女性の方が男性よりも3倍多いといわれています。
過敏性腸症候群の便通異常は、下痢主体の「下痢型」、便秘主体の「便秘型」の大きく2つのタイプに分けられますが、なかには下痢と便秘を交互にくり返す「混合型」やガスが多くなる「ガス型」の人もいます。男性は下痢型が多く、女性は便秘型が多いという傾向があります。
原因
- 不規則な生活習慣
- ホルモンの分泌異常
- 過度なストレス
- 暴飲暴食
- 飲酒
- 喫煙
- 刺激の強い食べ物、コーヒーの飲み過ぎ
不規則な生活習慣、ホルモンの分泌異常、ストレスが続くことにより、腸のぜん動運動を正常に促す役割のある自律神経の働きが狂ってしまい、腸の働きにも異常をきたします。
また、腸に強い刺激をあたえる食品摂取も、も過敏性腸症候群の原因になります。
症状
- 便秘や下痢
- 膨満感
- おなかがゴロゴロ鳴る
- よくおならが出る
- 便が残っているような気がする
- おなかが痛い、不快感
- げっぷ
- 吐き気や嘔吐
- 食欲不振
- 頭痛
- 肩こり
- 気分の落ち込み、不眠
- 通勤電車などの人混みが苦手に感じる
- 人前で緊張する
予防
まず、趣味の時間を持つようにしたり、ウォーキングやジョギングなどの負荷の軽い運動をしてリフレッシュするなど、ストレス解消を心がけることが一番です。
また、不規則な生活はあらため、生活リズムを整えることも大切ですので夜更かしをせずに、早寝早起きを心がけ、食事は栄養バランスを考えて3食食べるようにし、間食や飲酒は控えた方がよいでしょう。